参加者の声

第3回山﨑絆塾に参加させていただきまして

山﨑塾長のお人柄に惹かれ、第三回山﨑絆塾に参加させていただきました。

第一講は、松井豊先生(筑波大学人間系)の「被災者・救援者のこころのケア―看護職ができるこころのケア」でした。松井先生からは東日本大震災の前月、山﨑塾長が主催されたセミナーで、「被災職員へのこころのケア」のご講義を拝聴しました。大震震災後、現地調査や分析研究をされたこの度のご講義は、より内容が整理・充実し確実な内容に昇華されていることが印象的でした。

被災者の心理のプロセスは、まことに納得ができました。先日、「NHKスペシャル 3.11 大川小学校 遺族たちの2年」で、子どもの被災から2年を経て記者会見を開いた遺族が、「教師に対して何の恨みもありません」と述べる様子が放映されました。松井先生による悲嘆の心理、「新しい自分の形成」の段階へ踏み出し始めた様子と想起されました。

私は看護職として、発災後に現地に赴きました。普段はその前と変わらない自分らしさに頼って過ごしていますが、先の映像などに接すると未だ言いようのない虚無感に陥ります。それは「忘れてはならない」という思いと一緒になり、生きている限り背負っていかなければならないと強く思います。

山﨑塾長が今も現地を気にかけ具体的な支援活動を続けておられること、また松井先生が研究成果を「第二の遺伝子」とも言われる言語を通して伝承をされておられること、こうした同胞を助けたい一存の尊い人としての生きざまもお示しいただけた有意義な絆塾でした。

看護大学教員 川上 嘉明

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第3回山崎絆塾に参加して

神奈川県看護協会で第3回山崎絆塾が開かれ、年度末の忙しい時期だが看護職はもとより色々な職種の方が多数参加されて関心の高さが伺えた。

松井先生の「被災者・救援者のこころのケアー看護職ができるこころのケアー」では、他の震災とは違う、東日本大震災特有の心理経過を辿っていることを知り、モノだけでなく、被災された人の気持ちの中でも復興への道は険しいものと感じることができた。

また救援にあたった医療職に対する心理的なケアが遅れている事実を知り、災害看護教育の中で系統的に学ぶ必要があるとも 感じた。

松本先生の「在宅酸素利用者の命を守る」では、震災時在宅酸素療法を受けている患者さんに対応した企業の働きを知ることができた。

災害は多種多様な形態を呈する。医療職の中で処理できるものでは到底なく、自治体はもとより、企業等との連携の必要性を強く感じた。

まだまだその連携は弱いのかもしれないが、その道のプロフェッショナルが集まればより早く、震災対応・復興への道は明るい陽射しへと繋がるとも感じた。オールジャパン!

よろず相談活動報告では、地域に根差す地道な人間関係構築の場を知ることができた。

大規模な医療活動がマスコミ等で紹介されることはよくあるが、このような地道な活動が災害医療の根幹をなすのではと思う。

山崎絆塾は人の繋がりを大切にし、看護職に限らず、他職種の人達が山崎先生繋がりで集まり今回で3回目となった。他職種の方との関わりは自分では気づかない視点から災害医療を観ることができ、「あっ」と気づかされ、大変貴重な知見を与えてもらっています。

これからもこの絆を大切に、そして繋がりを大切にしたいと思います。

これはひいてはいつ起こるかわからない災害に、とくに横の繋がりとして機能していくではないかと考えます。

海上自衛隊 横須賀海上訓練指導隊 先任伍長 小林 雅貴

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第3回 山崎絆塾に参加して

これまで、災害看護とは救急看護領域の看護師が中心となり、被災地で命を救うために看護活動を行うというイメージでした。そのため、救急看護領域を目指す者として、将来役立てられることがあるのではないかとの思いで、山崎絆塾に参加しました。

参加して特に印象に残ったことは、東日本大震災を例に挙げた話の中で、災害初期には救命も必要ですが、災害による影響が長期化する場合は、被災者にとって生活を支援する力がなにより必要であるということです。

例えば、被災者が生活をしていくうえで誰かが行わなくてはならないトイレ掃除を、看護師が専門的知識をもったスタッフというくくりとは関係なく手伝うことが、被災者の負担軽減につながるということです。

このほかにも時期に応じた被災者との関わり方や、被災した看護師および救援者のストレスなど様々なことを学ぶことが出来ました。生活の支援を通して被災者と関わることが、心のケアにつながれば、間接的に被災者の命を救っていくことになるのではないか感じました。

これから臨床に出ていく際、このようなことも知識として持ちながら、自身の看護観を形成していきたいと感じました。

東京工科大学医療保健学部看護学科4年 佐藤 大知

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