被災看護管理職支援ネットワークへの呼びかけ
特定非営利法人災害看護支援機構副理事長 山崎達枝
筑波大学人間系教授 松井 豊
広域災害で被災した看護管理職のみなさまを支援するネットワークへの参加を呼びかけます。
2004年新潟県中越地震や2011年東日本大震災においては、多くの看護職員が被災者の看護に当たりました。
その中で、看護職員が悲惨な現場に遭遇したり活動をしたりすることで被る惨事ストレスに対する社会的関心も高まってきました。
私どもは、看護職員の惨事ストレスケアに取り組んできましたが、その中で管理職のストレスケアの難しさを痛感しました。
被災した病院の看護管理職は、情報の乏しい中で瞬時の判断を求められ、スタッフに通常とは異なる労働を依頼しながら、自身のケアをとるゆとりが持てません。
時には自身の行動や判断に迷いが出たり、自責に苦しんだりすることもあります。
そうした管理職を支えるために、私たちは被災経験のある管理職経験者のネットワークを作りたいと考えました。
具体的には、被災病院の看護の管理職のストレスケアのために、電話やメイルで心理的な支援をする全国的なネットワークを作りたいと考えております。
参加に関する具体的な条件は下記の通りです。
- これまで広域災害で被災病院や医療施設で管理職(看護師長以上)をされた方。
- 看護者として被災地での活動経験が多くある方。
- 臨床心理士などの心理支援のための資格を有し、看護職の経験が長い方。
いずれの方にも、被災看護管理職の心理支援のために半日程度の講習を受講していただきます(無料、各地域での開催を予定)。
活動内容は下記の通りです。
- 本ネットワークの存在を広報しておきます。
- 災害発生後(1~4週間後)に、担当者が被災病院の看護の管理職に連絡を取り、支援を申し出ます。
- 受諾された場合、上記の支援者が電話やメイルで連絡を取り、活動の助言や心理支援を行います。その中で、物資や人員の支援などが必要な場合には、それらの支援も検討します。心理支援は、月に数回の電話での相談、必要ならば現地での面談などを含みます。
本ネットワークの趣旨に賛同され、下記の条件を満たす方にご参加いただきたくお願い申し上げます。
参加いただける方は、下記連絡先までご連絡下さい。